ご監修いただいた先生のご紹介

PROFILE
監修 荻田和秀 先生香川医科大学卒業。大阪警察病院、大阪府立母子保健総合医療センター等を経て、大阪大学医学部博士課程修了。現在は泉州広域母子医療センター長、りんくう総合医療センター産婦人科部長。産科医にしてジャズピアニストでもあり、産婦人科を舞台とした漫画『コウノドリ』(講談社)の主人公のモデルにもなった医師。
早く妊娠したかどうか知りたい!
「もしかして妊娠?」と思ったら、すぐチェックできるのが、妊娠検査薬。
でも早すぎる検査(フライング検査)はちょっと待って!精度が高いといわれる妊娠検査薬も、正しく使わないと間違った結果が出ることも。なぜ、妊娠検査薬の使用で、「フライング」するといけないのか、妊娠検査薬の仕組みや使う時期について説明します。

香川医科大学卒業。大阪警察病院、大阪府立母子保健総合医療センター等を経て、大阪大学医学部博士課程修了。現在は泉州広域母子医療センター長、りんくう総合医療センター産婦人科部長。産科医にしてジャズピアニストでもあり、産婦人科を舞台とした漫画『コウノドリ』(講談社)の主人公のモデルにもなった医師。
「妊娠検査薬」とは、尿中のhCG濃度で妊娠しているかどうかを判定する試薬です。着床後に分泌されるhCGは増加し、生理開始予定日の1週間後以降に陽性反応を示す基準値に達します。
正しい時期に使用すれば99%以上の精度といわれますが、早すぎるフライング検査では正しい結果が出にくい場合があります。早期妊娠検査薬は25mIU/mLで反応しますが確実性は低く、薄いラインは再検査が推奨されます。陽性でも正常妊娠とは限らないため受診することが大切です。
妊娠検査薬とは、妊娠しているかどうかが気になった時、手軽に判定できる試薬のこと。薬局やドラッグストア、インターネットで簡単に購入することができます。
妊娠検査薬は、尿の中に含まれるhCG(ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン)の濃度で、妊娠しているかどうかを判定します。受精卵が着床すると、子宮内膜からはがれないようにするための絨毛(じゅうもう)という胎盤のもとが生えてきます。
そしてそのまま着床状態が維持できるよう、絨毛組織から分泌されるのがhCG。着床後、hCGの分泌量は増加していき、生理予定日から1週間ほど経つと妊娠検査薬で陽性反応を示す基準値が尿の中に出てきます。










いずれの場合も、「妊娠の可能性が高い」→「陽性」、「妊娠の可能性が低い」→「陰性」となります。一般的に「陽性」の判定結果は、「判定窓」と呼ばれる箇所にラインが現れる、もしくはデジタル表示で「+」が現れることでわかります。
※実際に使用する際は、お手持ちの妊娠検査薬に入っている説明書をご確認ください。
妊娠検査薬は、正しい時期に正しく使用すれば、99%以上の精度で尿中のhCGを検出することができるといわれています。ただし、妊娠検査薬で陽性が出たとしても、子宮内に正常に妊娠しているとは限らず、以下のようなケースもあります。
妊娠検査薬が反応する時期は使用するものによって違いますが、市販されている妊娠検査薬の多くは、「生理開始予定日の1週間後以降」が判定可能な時期とされています。
これは一般的な検査薬で陽性反応を示す尿中のhCGの基準値が「50mIU/mL」であるため。妊娠していても、生理開始予定日の1週間後以降にならないと分泌量がこの基準まで増加しないため、この時期より早めに使うと「フライング検査」となって正しい結果が現れにくくなります。
1日でも早く結果が知りたい!という場合は、フライング検査ができる「早期妊娠検査薬」を使うという手もあります。
早期妊娠検査薬は一般的な妊娠検査薬のhCG基準値の半分、「25mIU/mL」以上で陽性反応が出るようになっていて、生理開始予定日や予定日の5日前頃から使えるものも。ただし、判定の確実性は一般的な妊娠検査薬の方が高いとされています。
所定の期間より前にフライング検査をしてしまうと、hCGホルモンの濃度が基準に達しておらず、本当は妊娠していても陰性=妊娠していないと判定される可能性があります。妊娠を希望していたのに陰性と判定されると落ち込んでしまい、精神的な負担になることがあるでしょう。
また逆に、陽性と判定された後に生理が来ることも。これは妊娠のごく早期に起こる「化学流産」と呼ばれるもので、受精卵が一時的に着床したものの、妊娠が継続できず生理として排出される現象。
通常の流産とは分けて考えられ、多くの人は気づかないうちに経験しています。
これに気づくことで、精神的ショックを受けてしまうことがあります。
さらに、不明瞭な結果が出た場合、所定の時期にもう一度検査したり、産婦人科で診てもらうことになり、それまで不安や期待に振り回されるというリスクもあります。
デメリットを知って、それでもフライング検査をしたいという人もいるでしょう。その場合は、次のようなことに留意が必要です。
まず、検査薬の正しい使い方や正しいタイミング、判定結果の見方をきちんと確認し、フライング検査で出た結果は正確性が低いことを理解しておきましょう。そして、どんな結果が出ても受け入れられるよう、心構えをしておくことが必要です。
またなるべく精度を上げるために、早期妊娠検査薬を使い、濃度が高まりやすい朝一番の尿で検査をするのがおすすめです。
そして、妊娠検査薬で陰性だったのに生理予定日が過ぎても生理が始まらない場合は、生理予定日を1週間過ぎてから再度検査する必要があります。また陽性だったとしても、妊娠しているかどうかは最終的には産婦人科での確認が必要であることも把握しておきましょう。
妊娠検査薬を使った時、陽性かどうかわかりにくいうっすらしたラインが現れることがあります。その理由は、検査の時期が早すぎたり、水分摂取量が多くて尿が薄かったり、検査薬の使用期限が切れていたり、ということが考えられます。
また判定の目安時間を過ぎてもそのまま放っておくと、妊娠検査薬に染み込んだ尿が蒸発して尿中の成分が残り、うっすらとした線が現れることも。
妊娠検査薬のメーカーが推奨する時期、判定の目安時間内で説明書通りの「陽性」結果が現れなかった場合ははっきりした結果がわからないので、1週間程度の期間を空けてもう一度検査した方がよいでしょう。
妊娠検査薬で陽性反応が出た場合は、妊娠している可能性が高いといえます。ただ、妊娠検査薬が陽性なだけでは正常な妊娠かどうかは判断できず、子宮外妊娠や流産の可能性もあるため、早めに産婦人科を受診しましょう。
状況によっては、早急な処置が必要な場合もあります。ただし、フライング検査や早期妊娠検査薬での陽性反応の場合は、すぐに受診しても胎嚢が確認できない可能性があるので、生理予定日を1週間程度過ぎてから受診するようにしましょう。

妊娠の可能性がある人、妊娠を望んでいる人に、積極的にとってほしい栄養素が「葉酸」。葉酸はビタミンB群の一種で代謝に関係し、DNA・RNAやタンパク質の生合成を促進する栄養素。細胞の分裂や成熟にも大きく関わるため、胎児にとって重要な栄養素です。
妊娠前から十分にとることで、お腹の赤ちゃんの脳や脊髄(せきずい)の発達異常である「神経管閉鎖障害」のリスクを減らすとされています。
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※以下、回答内容は荻田医師監修
時間の経過で消えてしまうこともあるので、妊娠検査薬の使い方を読んで、基準時間内の結果を判断しましょう。
判定時間になる前に消えてしまった場合は、尿が検査薬に吸収される途中で一時的に線が現れただけで、陰性と考えられます。
判定の目安時間を過ぎてから線が現れた場合は、hCGに反応して出た線ではない可能性も高く、検査が正しく行われていないと思った方がよいでしょう。
生理が始まらないようなら、1週間程度経ってからもう一度検査を行いましょう。
妊娠検査薬を検査の目安時間を過ぎてもしばらく放置していると、うっすらした線が浮き出ることがあり、これを「蒸発線」と呼びます。
妊娠検査薬にしみ込んだ水分が蒸発するときに、濃縮された尿の成分が妊娠検査薬上に残ったものです。陽性を示すラインとは色が違うことが多く、陽性反応とはいえません。
基本的に朝、昼、夜、どのタイミングで使用しても問題はありません。ただ、できればhCG濃度が最も高い、朝一番の尿で検査するのがおすすめです。
また、水分をたくさんとった後は尿のhCG濃度が低くなることがあるので、検査は控えた方がいいでしょう。
妊娠していても、検査が早すぎたり、生理予定日を勘違いしていたり、尿の量が少ない、水分のとりすぎで尿が薄まっているなどの理由で陰性が出ることもあります。
陰性になっても生理が来ない場合は、生理予定日から1週間経ってからもう一度検査してください。
風邪薬やピルの服用、飲酒などが判定に影響することはないようです。ただし、不妊治療でhCGを含む薬の投与を受けている場合は、影響を受けることがあります。
その場合は、最終投与から2週間以上経ってから検査するか、担当の医師に相談してみましょう。