妊娠超初期
おりもの特徴とは?

妊娠したかも?
生理前との違いは?

産婦人科医
荻田和秀 先生 監修

 

気になる妊娠の兆候を知る手がかりのひとつに
「おりもの」の変化があります。しかし
普段のおりものがどんな状態なのかを知っていなければ、
妊娠による変化に気づくのも難しいもの。
そこでこちらでは、おりものの基礎知識から
妊娠による変化までをご紹介します。
生理周期によっておりものはどう変わるのか、
妊娠するとどうなるのか、詳しく知っておきましょう。

監修いただいた先生のご紹介

大阪大学医学部博士課程修了 泉州広域母子医療センター長 りんくう総合医療センター産婦人科部長の荻田和秀先生

PROFILE

監修 荻田和秀 先生

香川医科大学卒業。大阪警察病院、大阪府立母子保健総合医療センター等を経て、大阪大学医学部博士課程修了。現在は泉州広域母子医療センター長、りんくう総合医療センター産婦人科部長。産科医にしてジャズピアニストでもあり、産婦人科を舞台とした漫画『コウノドリ』(講談社)の主人公のモデルにもなった医師。

おりものって何?
どんな役割があるの?

おりもののタイトル画像
おりものって何?のイメージ画像

おりものとは、子宮頸部・子宮内膜の分泌物、膣壁の分泌物や古い細胞などが集まった粘液、バルトリン腺・皮脂腺・汗腺からの分泌液が混じって流れ出るもの。その役割は主に2つあり、一つは自浄作用と呼ばれるもの。おりものは膣内に病原菌が侵入したり、繁殖したりしないようにすることで、女性の健康を守っています。もう一つは受精の手助けで、排卵期におりものが多くなるのはこのため。特に子宮の出口から出るおりものは、精子が膣から子宮を通って卵子までスムーズに到達するよう、潤滑油のような働きをしています。

子宮内膜、子宮頸管の分泌物の図 膣壁の分泌液、古い細胞などが集まった粘液やバルトリン腺、皮脂腺、汗腺の分泌液

どうして時期によって
おりものの状態が
変わるの?

おりもののタイトル画像
量は?色は?においは?

女性の体は女性ホルモンの影響によって一定の周期で変化を繰り返しますが、おりものの変化もこの女性ホルモンによるもの。卵巣から分泌される女性ホルモンには、卵胞ホルモン=エストロゲンと、黄体ホルモン=プロゲステロンの2種類がありますが、おりものはエストロゲンの分泌にほぼ比例。生理と同じような一定の周期があり、量、色、においなどが変化します。また女性ホルモンの分泌は年齢によって変わっていくため、おりものも年齢によって状態が変化していきます。妊娠可能な年齢はおりものの量が多くなり、閉経を迎えるとぐんと少なくなります。

生理周期とおりものの変化の関係

生理周期とおりものの変化の関係グラフ

生理直後(卵胞期前半)

量が少なくサラッとしている。残った経血とおりものが混じり、茶色っぽい。

卵胞期後半

排卵期に向けておりものの量が増える。

排卵期

最も量が多くなり、卵白のように透明でとろみがある状態に。においは強くない。

黄体期

量がだんだん少なくなり、白濁し、のりのようなドロッとした状態に。下着につくと黄色っぽく見えることも。

生理前

引き続きドロッとした粘りのある白濁した状態。再び量が増え始め、においも強くなっていく。

年代によるおりものの変化

初潮~10代の女性イラスト

初潮~10代

女性ホルモンの分泌が高まっていき、初潮を迎えると徐々におりものが増える。女性ホルモンの分泌が不安定なので、おりものの量も安定しない。

20~30代の女性イラスト

20~30代

女性ホルモンの分泌がピークに。おりものの量が最も多くなり、分泌周期も安定する時期。

40代の女性イラスト

40代

女性ホルモンの分泌が減っていき、おりものの量もだんだん減っていく。

閉経後の女性イラスト

閉経後

閉経するとおりものの量が極端に少なくなり、閉経後2~3年でほとんど分泌されなくなる。

妊娠したら、おりものは
どう変わる?
生理前とどう違うの?

おりもののタイトル画像
超妊娠初期のお母さんのイメージ

では、妊娠するとおりものはどう変化するのでしょうか。その違いがよくわかるのは、生理予定日前後です。妊娠超初期のおりものは、普段なら生理が始まる前には量が少なくなっているはずなのに、量が多くなったり、サラッと水っぽい状態になったりといった変化が現れることが多いよう。これにはエストロゲンの分泌量が影響しています。妊娠していなければ減っていくはずのエストロゲンですが、妊娠すると分泌量が増えるため、おりものの量も増加しやすいのです。
ただ、この変化には個人差があり、必ずしも下に示すような通りに変化するとは限らないので、あくまでも自分の普段のおりものとの違いや、基礎体温などの他の変化も合わせて目安にするといいでしょう。

生理前と妊娠超初期のおりものの違い

生理前

女性ホルモンの分泌が減っており、おりものの量も少ない。
白濁していて、粘り気が強く、下着につくと黄色っぽく見えることもある。生理前からわずかな経血が混じり、ピンク色になることも。
におい
酸っぱいようなにおいが強くなる。

妊娠超初期

妊娠超初期のおりものの量は、ホルモンの分泌が続き、多くなる。
妊娠超初期のおりものの変化としては、サラッとして粘り気がない状態に。白濁したり、クリーム色になったり、黄色っぽくなることも。着床によって子宮内膜が傷つくと、少量の出血がおりものに混ざり、ピンクや茶色っぽくなる場合もある。
におい
酸っぱいようなにおいがきつくなることがある。

要注意!
受診が必要な
おりものの状態とは?

おりもののタイトル画像
要注意!イメージ

おりものの状態が変化するときは、妊娠以外に病気が関わっていることもあります。特に悪臭がしたり、外陰部のかゆみや痛みをともなったり、大量の血が混ざっているような場合は注意が必要です。早めに婦人科の診察を受けるようにしましょう。量、色、においなど、異常なおりものの特徴と、疑われる病気の関係を以下に紹介しますので、参考にしてください。

量、色、
においなど
その他の
症状
疑いのある
病気
量が多く、白くてカッテージチーズや豆腐のようにポロポロとした状態 外陰部のかゆみ、灼熱感、刺激感、性交時の疼痛 カンジダ膣炎、頸管炎
灰色がかった白で、量が多く、魚のような匂いがする 外陰部のかゆみ、刺激感 細菌性膣症
黄緑色で量が多く、細かい泡が混じることも
腐ったような悪臭をともなう
外陰部のかゆみ、刺激感、灼熱感 トリコモナス膣炎、細菌性膣炎
黄緑色で量が多く、腐ったような悪臭をともなう 下腹部痛、発熱
無症状の場合も
淋菌感染症
黄色っぽくて量が多く、水っぽかったり、悪臭をともなうことも 下腹部痛、発熱
無症状の場合も
クラミジア感染症
赤褐色や茶褐色、ピンク色で、量は普通 不正出血、性交時出血 子宮頸がん、萎縮性膣炎、子宮頸管ポリープ
赤褐色・茶褐色 不正出血 子宮体がん

妊娠の兆候で、
おりもの以外に
チェックすべきことは?

おりもののタイトル画像
妊娠の兆候チェックのイメージ

おりものの状態は妊娠を知るきっかけの一つですが、変化を知るためには普段、自分のおりものがどんな状態で、時期によってどう変化するか注意しておくことが必要。ただ、体調などによってもおりものの状態は変化するので、「妊娠かも?」と思ったらそのほかの妊娠初期症状にも注目するといいでしょう。おりものの変化以外の主な妊娠初期症状には、以下のようなものがあります。

妊娠超初期症状の
チェックポイント

チェック

  • 腹痛・下腹部痛・お腹が張る
  • つねに眠い、昼間に眠くなる
  • 食欲がなくなった、食欲がありすぎる
  • めまいやふらつき
  • なんだか熱っぽい
  • わけもなくイライラする、気分が落ち込む
  • 便秘がち
  • 胸が張る、乳頭がチクチクする
  • 妊娠超初期の症状は?どんなことに気をつけるべき?

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