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アカチャンホンポの人とストア

2025.6.9

People

キッズデザイン賞は
どこにもないモノの
ひとつの証。

子どもたちの明るく持続的な未来のために、子どもや子育てに関する社会課題を解決する商品などを表彰する顕彰制度“キッズデザイン賞(※)”。受賞した企業はキッズデザインマークを表示して販売促進や広報活動に活かすことができ、応募数は年々増加しているという。 アカチャンホンポでも広報部が主体となって、2009年より応募を開始し、2011年より14年連続で受賞し続けている。どのような目的で応募を続けてきたのか、広報部の好川さんと合田さんに話を聞いた。

※サービス・空間・活動・研究も表彰対象となります。

好川さん、合田さん

People in the story

広報部 好川さん(写真左)
合田さん(写真右)

社内認知度
ほぼゼロから始まった
キッズデザイン賞への応募。

キッズデザイン賞への応募は、アカチャンホンポオリジナル商品で妊娠・出産・子育てに関する課題の解決に貢献することに加え、応募・受賞をきっかけに、視野の広いモノづくりをめざすことで、一人ひとりのモチベーションを高めてもらうことも目的。 好川さんが着任した2017年、開発を担当する商品部でのキッズデザイン賞への認知度はほぼゼロ。「まずはこの活動に参加する意義を知ってもらうことから始まりました」と振り返る。

好川さん

商品部の会議に資料を持ち込み、キッズデザイン賞とは何か、アカチャンホンポが応募する意義について丁寧に説明。賞の認知は徐々に広まっていったが、「待っているだけでは価値ある商品を世の中に伝えることができない」と広報部は動く。 新商品などが掲載されたチラシをチェックして商品部へ向かい、担当者に直接商品情報をヒアリング。自社の新商品が並ぶ社内展示会にも必ず参加して商品情報の収集に努めた。

「新商品だから」、「目新しいから」という理由だけでは、自社を代表する商品として応募するわけにはいかない。集まっていく商品のリストから、何を応募基準としていくのかを広報部内で議論。 そして「ライフスタイルが多様化する中で『赤ちゃんのいる暮らしに寄り添う』アカチャンホンポらしい、他にはない商品であること」として選定の目を光らせた。

「落選」も商品の価値を
磨き続ける大切なチャンス。

キッズデザイン賞受賞の賞状

応募基準となる「アカチャンホンポらしい、他にはない商品」を見極めるにあたり、合田さんは「具体的な違いを示す機能性」を、好川さんは「商品を客観視するために、お客さまの視点での納得感や共感性」を重視。 他のメンバーも含めて部内で異なる角度から商品の特徴について相互評価し合うことで、応募理由を具体化し、「アカチャンホンポらしさ」を明確にしている。

合田さん

また応募に必要な提出資料には、「数多くの応募作品の中から審査員に目に留めてもらう」ことや、「限られた提出資料だけで誰が見ても商品のポイントが理解できる」ことを意識している。 例えば、2021年に受賞した“ひらけ! フタップ Plus”は市販のおしりふきの取り出し口にフタを貼り付けることでシートを取り出しやすくする商品。応募の際には利便性に加え、密封性が高く中身が乾きにくいことを証明するため、水分量を数値化して資料に盛り込んだ。

ひらけ!フタップPlusの紹介パネル

ときには商品部と広報部がベストを尽くしたにも関わらず、落選してしまう場合もある。落選理由は開示されないが、改良点を考察して、応募資料に変更点を明記すれば翌年以降も再応募が可能になる。2人はこのルールを再チャレンジのチャンスと捉え、応募資料を見直し、他社の受賞作品を参考にしながら改善の見込みがありそうな点を徹底して探り、翌年の新たな応募につなげている。 これは単に「キッズデザイン賞を受賞したい」という思いでなく、子育ての利便性や楽しさを変える可能性のある商品をより磨き上げる大切な機会だと受け止めているからだ。

「2023年“胸もとdeキャッチ!丈が短めの離乳食エプロン”は、お客さまから好評いただきながらも落選となりました。その翌年、子育てに貢献できる商品であることを最大限に伝えるため応募資料を見直し、機能性の表記を“食事の手間が軽減する”というママ・パパ目線での使いやすさから、“お子さまの快適な食事をサポート”という子どもにとっての使いやすさに視点を変えて再挑戦しました」。価値の伝え方を変えた工夫が功を奏し、見事受賞に至った。

家族や子育てに寄り添う
価値あるモノづくりに
つなげていく。

これまでの活動が実を結び
広報部に届きはじめた
応募を希望する声。

こうして活動を続けていく中で、「キッズデザイン賞に応募したい」と商品部の担当者から初めて声がかかった。さらに今年1月、全国から店舗スタッフが集まる社内展示会でキッズデザイン賞コーナーが設置された。 「ここ3年ほどで応募の依頼が増え、社内の意識も高まりました。地道に取り組んできた活動が、ようやく浸透してきたことを実感しています」。

キッズデザイン賞受賞商品の紹介パネル

現在、キッズデザイン賞は、通算39件の商品や取り組みが受賞。しかし、好川さんと合田さんにとって、受賞はゴールではない。 受賞によって客観的な評価を得ることで、お客さまに商品の価値を感じてもらうひとつのきっかけにはなるが、さまざまな妊娠・出産・子育ての中で活かされ、お客さまの気持ちに寄り添い、頼られる存在となることでようやく2人の思いは実る。その姿を描きながら、商品やサービスを心の底から胸を張ってお届けする通過点として、キッズデザイン賞に向き合っている。

左より好川さん、合田さん
キッズデザイン賞受賞の賞状

他にない価値を評価された
受賞商品のラインナップ。

キッズデザイン賞受賞歴

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