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アカチャンホンポの商品

#07

2023.11.20

いま必要な使いやすさを求めた
わずか1mmにこだわる情熱。

綿棒

アカチャンホンポでは以前から綿棒を自社開発し、時代のニーズに応じて商品の入れ替えを行ってきた。 綿球はコットン、軸は紙というごくシンプルな構造の綿棒に、どんな工夫や思いを積み上げてきたというのだろうか。バイヤーの白井さんに聞いてみた。

おへそや鼻詰まりのケアなど
育児の万能アイテム「綿棒」。

妊娠期間中、心身が落ち着く安定期に入ると出産準備に取りかかるのが一般的。マタニティ専用アイテムのほか、授乳・寝具・お出かけ用品、おむつなど、赤ちゃんを迎えるために必要なモノは実にさまざま。 この出産準備用品のひとつが綿棒で、アカチャンホンポでは自社開発した綿棒を現在4種類そろえている。オールマイティに使えるスリム綿棒とこれよりも細い極細綿棒、団子のような形状のボール綿棒、そして2023年の6月に新発売となった極細ボール綿棒だ。

左からボール綿棒、極細ボール綿棒、スリム綿棒、極細綿棒

左からボール綿棒、極細ボール綿棒、スリム綿棒、極細綿棒。

綿棒は耳だけでなく、鼻やおへそなど、昔から赤ちゃんのケアに使われており、特に新生児初期はへその緒を清潔に保つため、綿棒でやさしく消毒することが必要に。 さらに2〜3歳頃までは自分で上手に鼻をかむことができないため、鼻水のケアにも使うなど育児に欠かせない万能アイテムとなっている。 しかし「綿棒」であればどれか1つ用意しておけば充分ではないのだろうか。なぜ最近になっても新製品を開発する必要があったのだろうか。その背景にはコロナ禍による生活環境の変化があった。

その頃、バイヤーの白井さんはお客さまの声をリサーチし、各種綿棒の購買データを読み、「まだ何かできることがあるのでは」と思案していた。そのときふと、電動鼻吸い器の売上が伸びていることに目が留まる。 普段なら病院で子どもの鼻水を吸引してもらっていたが、コロナ禍で外出を控えるようになり、家庭でできる鼻吸い器のニーズが高まっているのではないかと推察した。

人気が高まる電動鼻吸い器が
新しい綿棒のヒントに。

「家庭で子どもの鼻のケアをする機会が増えているということは、それだけ鼻水などの症状に敏感になっているのではないか。それなら新生児の小さな鼻にも使いやすい綿棒が必要なのではと、すぐさま開発に取り掛かりました」。 白井さんは鼻水を絡め取りやすい従来品のボール綿棒をできるだけ小さく、細くしたいとメーカーに依頼。使うのは新生児の小さな鼻の穴。可能な限りサイズを変えなければ意味がないと考えた。

完成したのは、コットン部分が従来のボール綿棒の直径よりも約1mm小さい、育児用綿棒としてはトップクラスの極細サイズ。 従来品との違いはわずか直径約1mmであるが、この1mmの差が従来の綿棒では使えなかった小さな赤ちゃんの鼻や耳への使用を可能にした。

ボール綿棒の従来品(左)とボール綿棒の極細サイズ(右)

左がボール綿棒の従来品、右が極細サイズ。比べると明らかに小さく、細くなっているのが分かる。

「発売後すぐにこの極細ボール綿棒の売上が大きく伸び、お客さまに必要とされている商品を送り出せたと実感がわきました」。新生児の頃は鼻詰まりでミルクや母乳が飲みにくくなったり、しっかり眠れずに夜泣きが増えるというのはよくあること。 デリケートな赤ちゃんの身体に合うものを作ることで、日々のケアが便利になる、役に立つ。これが白井さんが大切にしているモノづくりの原点なのだそうだ。

新生児の耳と鼻の穴はとても小さく、綿棒のサイズが合わなければ使い物にならない。へその緒の消毒を含めて極限まで小さく・細くすることで丁寧なケアを可能にした。

出産・育児の変化を見つめ
つねに「お困りごと」に
向き合っていく。

容器を片手で開けるシーン

赤ちゃんを抱きながらケアすることを考慮して、容器は片手で蓋が開く仕様に。こうした些細な配慮も選ばれる理由のひとつ。

長年にわたって商品開発に携わり、育児に求められているものを世に送り出してきたなかで、ずっと変わらず大事にしているのは「お困りごと」だと言う。「共働きによる忙しさをはじめ、出産・育児の変化に伴って起こるお困りごとに目を背けずにいたいですし、私たちだからできることが必ずあると私は信じています」。 そのためレビューなどからお客さまの声を集める。購買データから新商品の可能性を読む。そして世の中のさまざまな変化を捉え、商品開発の方向を定めていく。たった1本の綿棒にさえ「まだ何かできる」と諦めない熱量が、白井さんのモノづくりを支えている。

白井さん

#07

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