赤ちゃんのおむつ替え時に、なくてはならないおしりふき。アカチャンホンポでは2006年に「水99%のおしりふき」を発売以来、シリーズを拡大し続け、累計4億5千万パック(※1)の販売数を誇るロングセラー商品に。 商品名の「水99%」が示すように、限りなく水に近い成分によって、おしりの汚れをやさしく拭き取るのはもちろん、手口拭きなど幅広い用途にも使用することができる。多くの方に支持されているこの商品が水「99%」にこだわり続けている理由を歴代バイヤーに聞いてみた。
アカチャンホンポの商品
2023.6.15
ロングセラー「水99%Superシリーズ」を
あえて99.9%にしない
本当の理由とは。
水99%Super シリーズ
添加物のない
おしりふきを求める
お客さまの声から、開発へ。
アカチャンホンポがおしりふきを開発することになったきっかけは、プロピレングリコール (以下、PG)が入っていないおしりふきを求める声だった。 PGとは保湿や静菌作用をもつ一般的な添加物。当時、PGを使用しないおしりふきは珍しかったが、敏感肌の赤ちゃんに使用を控えたい気持ちは十分に理解できた。「うちが作ろう」と立ち上がったのは当時のバイヤーの合田さん。 PG不使用に加え、水に近い成分にすると目標を掲げ、2006年に「水99%のおしりふき」を、続いて2009年には防腐剤成分のひとつであるパラベン不使用タイプをリリース。
開発において合田さんは、水99%以外の1%にも目を向ける。わずかに含む成分にも肌への刺激を防ぐ処方や効能を求め、試行錯誤を重ねた。 こうして「赤ちゃんの肌にやさしいおしりふき」という機能が注目され、瞬く間に大ヒット。2013年には全シリーズの成分を純水から超純水に、パラベンフリーに仕様を変えた「水99%Super」へとリニューアル。本シリーズのさらなる飛躍に期待が高まる中、思わぬ出来事が待っていた…。
リニューアル時の成分変更で
発生したハプニング、
そして再変更。
その後のリニューアルで処方変更を行った際、わずかに使用していた防腐剤も変更したが、この成分に特有の香りがかすかにあることから、お客さまから「匂いが気になる」という意見が寄せられ、急きょ処方を再変更。 わずかな仕様の変更も、毎日使用されているお客さまには大きな変化になる。長く愛用されているものほど容易に変えてはいけないと学んだ出来事だった。
破れにくい、伸びにくい。
使いやすさの理由は、
不織布の独自製法。
もうひとつ変わらないことが、破れにくさで定評のある不織布。経験するとわかるが、使用時の破れは相当なストレスになる。アカチャンホンポでは製造過程で不織布自体が伸びないインターホルダー式を採用。仕上がると横に伸びて縦には伸びにくく、破れにくいのが最大の特長になっている。 合田さんから担当を受け継いだ樋口さんは、「他の方法よりも時間がかかり、製造コストも高くなりますが、毎日の子育てに欠かせないものだからこそストレスを感じることなく使えることが一番だと考え、この製法を続けています」。 水に近い成分だけでなく、不織布へのこだわりもおしりふきの使用感を高める大切な要素になっている。
歴代の担当者が込めた
思いを受け継ぎ、
さらに価値ある商品へ。
現在も水99%Superシリーズはさらなる改良に挑んでいる。そのひとつが開封直後の取り出しで、一度に2〜3枚出てしまう状況を改善するため、開口部や不織布の折り方を見直しているそうだ。 「先輩方から受け継いだ当社を代表する商品なので、お客さまの声に基づいて、さらに機能性や使いやすさを高めていきたい」と語るのは現在のバイヤーの蜂巣さん。ロングセラーを受け継ぐ責任を感じながら、新しいおしりふきへの可能性に思いをめぐらせている。
他社のおしりふきには「水99.9%」の成分を掲げているものが多い。しかしアカチャンホンポはあえてこの0.9%に追随しない。わずか1種の薬剤を使うことで容易に99.9%にすることができるが、その変化によって、本当により高い満足につながるのかという疑問が残る以上は、変える必要がないと考えているからだ。 洗浄力、使用感、香り、手ざわり、安全性すべてをバランス良く満たしている水99%。かつての再変更の苦い経験が、何を守り、何を変えるべきかを教えてくれている。
#02
People in the story
合田さん(左)
樋口さん(中央)
蜂巣さん(右)
Products
水99% Super
新生児からのおしりふき
ぴったりが見つかる
ラインナップいろいろ