ご監修いただいた先生のご紹介

PROFILE
監修 荻田和秀 先生香川医科大学卒業。大阪警察病院、大阪府立母子保健総合医療センター等を経て、大阪大学医学部博士課程修了。現在は泉州広域母子医療センター長、りんくう総合医療センター産婦人科部長。産科医にしてジャズピアニストでもあり、産婦人科を舞台とした漫画『コウノドリ』(講談社)の主人公のモデルにもなった医師。
お腹の赤ちゃんの存在を強く実感できる「胎動」。
心待ちにしているママも多いのでは?
「いつ頃から感じるの?」「どんな感じなの?」
「なかなか始まらないけど大丈夫?」など、
胎動に関する疑問や不安を詳しく解説していきます。

香川医科大学卒業。大阪警察病院、大阪府立母子保健総合医療センター等を経て、大阪大学医学部博士課程修了。現在は泉州広域母子医療センター長、りんくう総合医療センター産婦人科部長。産科医にしてジャズピアニストでもあり、産婦人科を舞台とした漫画『コウノドリ』(講談社)の主人公のモデルにもなった医師。
胎動とは、妊娠中のママのお腹の中で赤ちゃんが動くこと。赤ちゃんの骨格や筋肉が発達してきて羊水の中で活発に動きまわるようになると、赤ちゃんの手足がママの子宮壁にあたって、胎動を感じるようになります。実は赤ちゃんは妊娠8週頃から動いていますが、まだ体が小さくて羊水にぷかぷか浮かんでいる状態。しかも力も弱いので、最初のうちはママが感じることはありません。
初めて胎動を感じるのは、早くて妊娠16週、遅くて妊娠20週くらいといわれています。ただ個人差が大きく、ママの体型や羊水の量、胎盤の位置などで感じ始める時期は変わってきます。感じ方も人によってそれぞれですが、初めての胎動は「お腹で空気がポコポコ弾ける感じ」、「ピクピクとけいれんする感じ」、「お腹の中で何かがニョロニョロ動く感じ」などと表現する人が多いようです。
胎動を感じやすいのは、お腹の皮下脂肪が少ない人、羊水が少ない人、ゆっくりする時間に胎動が感じられやすいです。逆に胎動を感じにくいのは、皮下脂肪が厚い人、羊水が多い人、日中忙しく働いている人。また胎盤が子宮の前壁(お腹側)にあると、胎盤がクッションの役割をして胎動の伝わり方が和らぎ、感じにくくなります。
初産婦では胎動の経験がないため、ガスの動きなどと勘違いすることが多く、気づくのが遅い傾向があります。経産婦は1人目の妊娠時に胎動を経験しているため、弱い胎動にも気づきやすく、胎動を感じ始めるのも早い人が多いようです。感じ始める時期は初産婦で妊娠20週頃、経産婦で妊娠18週頃といわれます。
赤ちゃんはお腹の中でいろいろな動きをしており、その動き方でママの胎動の感じ方も変わります。どんな動きのとき、ママはどう感じるのか、詳しくご紹介します。 なお、下の動き以外にも、赤ちゃんは「呼吸様運動」といって、肺に羊水を取り込んで吐き出すことで呼吸の練習をしています。さらに手のひらをグー、パーと開閉させることもあります。ただこれらの動きはとても小さいので、ママは感じないことが多いようです。




胎動の感じ方は、妊娠が進み、赤ちゃんが成長していくとどんどん変わっていきます。どの時期にどんなふうに感じるのかご紹介します。
赤ちゃんは30~60分のサイクルで起きている状態と寝ている状態を繰り返しています。安静にしていても1時間以上胎動を感じられず、心配になったときは、お腹にやさしく刺激を送ってみましょう。眠っていた赤ちゃんが動いて胎動が感じられることがあります。それでも胎動が感じられない場合や、赤ちゃんの動きが極端に少なくなった場合は受診を。また、激しい胎動は赤ちゃんが元気に動き回っている証拠と考えて問題ありませんが、お腹の強い痛みや張りを伴ったり、頻度が異常と感じる場合は注意。どんなことでも、いつもと胎動の様子が大きく違うと感じることがあれば、ためらわずに受診しましょう。
「いつもと胎動が違う」かどうかを確認する方法として、「胎動カウント」というものがあります。妊娠28週目以降になって赤ちゃんの活動・休息のリズムが付き、胎動を規則的に感じるようになったら始めてみましょう。やり方は次の通り。食後や就寝前など、ママがリラックスしているときに、体の左側を下にして横になります。そして胎動を10回感じるまでの時間を計ります。通常、10回感じるまでの時間は30分~1時間以内といわれていますが、時間帯によって変わるので、これ以上の時間がかかった場合は別の時間帯でも数えてみましょう。そして活動的な時間帯がわかったら、毎日同じ時間にカウントするのがおすすめです。

※以下、回答内容は荻田医師監修
妊娠23週頃までは、まだ赤ちゃんが小さく、力も弱いため、お腹の中で動いても気づくときと気づかないときがあります。またママが仕事や家事で忙しくしていたり、羊水の量や皮下脂肪が多かったりすると、胎動を感じにくいことも。ただしずっと定期的に感じていた胎動が急になくなったり、弱くなったりしたときは受診しましょう。
胎動を感じやすいのは、ママがリラックスしているとき、入浴後や寝る前、起きた直後など。また食後も胎動が活発になることがあります。仰向けや、左側を下にして横になる体勢が、胎動を感じやすいといわれます。
「お腹を強く蹴ったら男の子」などといわれますが、科学的な根拠はありません。胎動の感じ方は赤ちゃんの向きや羊水の量にも関係し、胎動は激しくてもおとなしい子に育ったり、胎動が少なくても活発な子に育ったりもします。
胎動を感じ始める頃はかすかな感触のため、腸の動きとの区別がつかず判断が難しいもの。ただ胎動の場合、最初はおへその下あたりで感じることが多いようです。また、同じような感覚が繰り返し起こったり、妊娠週数が進むにつれ力強くなっていく場合は胎動の可能性が高いでしょう。
今まで元気な胎動を感じていたのに、パパが触ると急に止まってしまうことがあります。これは、パパの声や手の体温がママと違い、赤ちゃんがびっくりするためだといわれています。毎日声をかけたりお腹に手を当てたりすることで、根気よくパパの存在に慣れてもらいましょう。