胎教ってなに?
「胎教」は「教」の文字が付いているので、「赤ちゃんがお腹の中にいるときから始める教育」のようなイメージを持っている人もいるでしょう。たしかに以前は、早期教育を目的に英語やクラシック音楽などを聴かせる人が多かったようですが、現在では胎教の目的は「生まれる前のママやパパと赤ちゃんとのふれあい」であるという考え方が一般的になってきています。ママがストレスを感じずによい環境で過ごすことで赤ちゃんにもいい影響がある、ということも広い意味では胎教といえます。
胎教はいつから
始めるのがいい?
胎教を始めるのにいつがいいという決まりはありませんが、胎動を感じ始める妊娠18週頃から始める人が多いようです。さらに妊娠20~22週頃になると赤ちゃんの聴神経が働き始め、羊水の水音やママの心臓音だけでなく、外界の音まで聞えるようになるといわれています。この頃からは呼びかけや軽い刺激に反応する可能性もあるので、胎教がより楽しくなってきます。また外からお腹を触っても胎動を感じられるので、パパも赤ちゃんの反応を感じることができます。
胎教に
おすすめの方法とは?
胎教にはこれといった決まりはないので、お腹をなでたり、話しかけたり、赤ちゃんとコミュニケーションをとるつもりで取り組むといいでしょう。具体的に何をしたらいいかわからないという人は、以下のようなことをするのがおすすめです。
ただ気をつけたいのは、あまり「赤ちゃんのためにいい胎教をしてあげないと」と思いつめないこと。ママが感じるイライラやストレスはお腹の赤ちゃんによくないので、神経質になりすぎないようにしましょう。
ニックネームをつけて
話しかける
まだ名前を考えていなくても「胎児ネーム」としてお腹の赤ちゃんに愛称をつけると、もっと親しみがわいて話しかけやすくなります。朝起きたら「おはよう」、寝る前に「おやすみ」とあいさつしたり、ちょっとした日常のできごとを聞かせてあげたり。なんでも思いついたことを話しかけてみましょう。
好きな音楽を聞かせたり、
歌を歌う
聞かせてあげる曲は、ママが好きな曲ならなんでもOK。大切なのはママ自身がリラックスできることなので、ゆったりとした姿勢、落ち着く環境で音楽をかけるといいでしょう。また、子守歌やママが得意な歌をやさしく歌ってあげるのもおすすめです。
絵本を読み聞かせる
ママが好きな絵本や、本屋さんでパッと目に留まった絵本、赤ちゃんが生まれたら読んであげたいなと思うような絵本を読んであげましょう。心が明るくなるような本を選ぶと、ママの気分転換にもなります。
キックゲームをする
赤ちゃんがよく動くようになるとお腹をポンと蹴るときがありますが、そんなときすぐその場所を「キック」といいながら軽くたたいてみましょう。するとまた赤ちゃんが蹴ってくることがあります。反応を楽しみながら、赤ちゃんとコミュニケーションしましょう。
マタニティ用の運動などで
適度に体を動かす
マタニティ用のヨガやスイミングをしたり、散歩をしたり、無理のない範囲の軽い運動をするとママの気持ちが前向きになってリラックスし、お腹の赤ちゃんにもいい影響が。便秘や腰痛などの改善にも役立って一石二鳥です。
胎動があるとき、
赤ちゃんは
こんな動きをしています!
赤ちゃんの存在を強く感じさせてくれるものであり、胎教をしているとき赤ちゃんの反応を見るサインにもなる胎動。赤ちゃんはお腹の中でさまざまな動きをしており、ママの胎動の感じ方も動きによって変わります。どんな動きのときどう感じるのかを知っておいて、赤ちゃんとのコミュニケーションのヒントにしましょう。
ローリング
妊娠9週頃から見られる「ローリング」は、お腹の中で赤ちゃんが回転する動き。赤ちゃんが大きくなるとあまり回転できなくなるため、この動きは少なくなります。ママはお腹の中で何かがグニュグニュッと動く感じがします。
キッキング
妊娠10週頃から始まる動き。赤ちゃんが足を曲げたり伸ばしたりしたとき、子宮の内壁にあたると反射的にキックをします。中期の頃はツンツンと押される程度に感じますが、後期になるとキック力が強くなり、痛いと感じることも。
しゃっくり様運動
しゃっくりのようにお腹や胸を動かして呼吸の練習をする「しゃっくり様運動」は、妊娠16週頃から開始。長時間続いても赤ちゃんは苦しくないので安心して。ママはお腹からビクッ、ビクッと規則正しい振動を感じます。
手足を伸ばす
妊娠10週頃から赤ちゃんは手や足をそれぞれ曲げ伸ばしできるようになり、全身運動を始めます。ママは自分の腸が動いているように感じたり、妊娠後期になると赤ちゃんが手足を伸ばしたときにその部分がぼこっと突き出て見えることも。
胎教に
おすすめの音楽は?
ママがリラックスできることが基本ですが、特に思いつくものがなければゆったりとした気分になれるクラシック音楽や、オルゴール曲などがおすすめ。特にモーツァルトの曲には川のせせらぎや小鳥のさえずりなどと同じ「1/fゆらぎ」があり、リラックスしたとき脳に出る「α波」が出るといわれています。それ以外にも子守歌や赤ちゃん向けの曲がたくさん入ったCDなどを、お腹の赤ちゃんに聞かせるつもりでかけてあげるのもいいですね。