妊娠の仕組みは?
排卵日はいつ頃?
着床までの日にちは?
妊娠とは、女性が体内に受精卵またはそれが発育した胎児を身ごもっている状態のことを言います。妊娠は、女性の卵子と男性の精子が出会うところから始まります。そして妊娠が成立するためには、「排卵」、「射精」、「受精」、「着床」というプロセスが必要です。まずはそれぞれを詳しくご説明しましょう。
- 排卵
- 「卵胞(らんほう)」という殻に包まれたような状態で卵巣の中にある卵子。脳から「排卵しなさい」という命令ホルモンが分泌されると、十分に育った卵胞の殻が破れ、卵子は卵巣から腹腔内に飛び出します。
これが「排卵」であり、排卵が起こる日を「排卵日」といいます。放出された卵子は卵管に取り込まれて精子を待ちます。
月経から次の月経までの周期の中間ぐらいで排卵が起こるとされており、妊娠が成立しない場合、排卵後2週間ほどで内膜がはがれて月経が起こります。
- 射精(性交)
- 性交により1回に放出される精子は1億個以上といわれます。膣内に射精された精子は子宮頚管から子宮を通り、卵管へと進み、卵子を目指します。射精後の精子の寿命は3日といわれ、卵管までたどり着けるのは1億個のうちごくわずかです。
- 受精
- 卵管までたどり着いた複数の精子は卵子を取り囲みますが、そのうち1つだけが卵子にもぐり込み、受精することができます。受精卵は細胞分裂を繰り返しながら、子宮へと移動していきます。
- 着床
- 子宮にたどり着いた受精卵は、ホルモンの影響でふかふかのベッドのように厚くなった子宮内膜にもぐり込みます。これが「着床」であり、妊娠の成立となります。受精から着床までは12日ほどかかり、その後順調に受精卵が成長すると、着床後10日ぐらいで妊娠の反応が出ます。
妊娠の兆候は?
妊娠超初期症状って
どんなの?
妊娠が成立すると、ママの体にはさまざまな変化が起こり始めます。つわりや熱っぽい、眠いなどが妊娠に気づく症状として有名ですが、他にも代表的な症状は多数あります。特に妊娠3週頃までの症状は「妊娠超初期症状」と呼ばれることもあり、下のようなサインがよく見られます。
妊娠超初期症状の
チェックポイント
- おりものの量が増えた、色が変わった
- 少量の出血がある
- 腹痛・下腹部痛・お腹が張る
- つねに眠い、昼間に眠くなる
- 食欲がなくなった、食欲がありすぎる
- においに敏感になった
- めまいやふらつき
- なんだか熱っぽい
- わけもなくイライラする、気分が落ち込む
- 便秘がちになる
- 胸が張る、乳頭がチクチクする
妊娠中に起こりやすい
「つわり」ってどんなもの?
いつ終わる?
妊娠初期症状として多くの人が一番に思いつくのが「つわり」。「吐き気がする」というイメージかもしれませんが、実は以下のようないろいろな症状があります。またつわりの程度も人によってさまざまで、全くない人もいれば、入院が必要になるぐらい重症になってしまう人もいます。
- 吐きづわり
- 典型的なつわりの症状。吐き気がひどく、食べても吐いてしまうため食事が上手く取れないこともあります。そんなときはひとまず水分補給を心がけましょう。
- 食べづわり
- 食べないと気持ちが悪くなってしまうのが食べづわり。空腹がつらく感じるので、食事を小分けにして回数を増やし、カロリーオーバーしないよう注意が必要です。
- よだれづわり
- 妊娠の影響で唾液がたくさん出るようになるのがよだれづわり。外出時はビニール袋やタオル、ペットボトルなどを持ち歩いて対処したり、寝るときは横に洗面器を置いておくなどすぐ唾液を吐き出せるよう工夫を。
- 眠りづわり
- とにかく一日中眠くて、体がだるく、何もやる気が起きなくなってしまう症状。無理をせずゆっくりしたペースで過ごし、休めるときは休むようにしましょう。
「妊娠かな」と思ったら、
気をつけることは何?
妊娠を希望しているときや妊娠の兆候に気づいたときには、注意するべきことがいくつかあります。妊娠超初期~妊娠初期は、赤ちゃんの体の重要な器官が形成されるため、特に気をつけて過ごしたい時期。まず、タバコとお酒はお腹の赤ちゃんの発育に影響が出るリスクが高いため、すぐにやめましょう。またカフェインも摂りすぎると貧血気味になり、胎児に影響することがあります。さらに激しい運動や、お腹が圧迫される、転倒の危険性があるようなスポーツは流産のリスクがあるので避けて。薬も胎児に影響が出ることがあるので、自己判断で服用せず、必ず医師に妊娠を伝えて相談しましょう。
そして妊娠がわかる前からしっかり摂りたいのが葉酸。赤ちゃんの先天性の障害である「神経管閉鎖障害」のリスクを減らすとされています。
妊娠超初期~妊娠初期に
気をつけるポイント
まとめ
- たばこをやめる
- アルコールをやめる
- カフェインを控える
- 激しい運動は控える
- 薬の服用は医師に相談する
- 風邪やインフルエンザなどの
感染症に注意する
(インフルエンザワクチンも摂取しましょう)
妊娠検査薬はいつ使う?
いつから反応が出るの?
妊娠の兆候が現れたら1日でも早く妊娠検査薬で確かめたくなりますが、時期を間違えると正しい結果が出ません。妊娠検査薬は、尿の中に含まれるhCG(ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン)の濃度で妊娠を判定しますが、一般的な検査薬で陽性反応を示す基準値が分泌されるのは「生理予定日から一週間後以降」。
これより早いと「フライング検査」となってしまい、妊娠していても陽性にならない可能性が高くなります。
また水分摂取量が多くて尿が薄かったり、検査薬の使用期限が切れていたりしても正しい結果が出ないので気をつけましょう。
産婦人科にはいつ行くの?
受診のタイミングは?
妊娠しているかどうかはっきりと判断するには、産婦人科で診察を受ける必要があります。ただし、受診のタイミングが早すぎると、胎嚢(赤ちゃんが入っている部屋)が確認できないことがあります。妊娠かな?と思ったらまずは生理予定日1週間後に妊娠検査薬を使い、陽性であれば病院に行くのがおすすめです。
なお検査薬で陽性が出ても、正常な妊娠かどうかまでは判断できません。子宮外妊娠や流産などの可能性もあるため、陽性が出た場合は早めに産婦人科を受診しましょう。
産婦人科に行く時の
持ち物と服装は?
産婦人科に行く時は、診察を受けやすい服装をして行きましょう。聴診器による診察がしやすいようお腹を見せやすく、採血や血圧測定がしやすいよう腕がまくりやすいトップスがおすすめ。ボトムスは内診で下着を脱いだり足を広げたりすることがあるので、スカートが便利です。体重測定などもあるので、靴も脱ぎ履きしやすいものの方がいいでしょう。
また健康保険証、基礎体温表(つけている場合)、現金(1万円ほど)、生理用ナプキン(内診後に少量の出血がある場合があるため)を持っていきましょう。
母子手帳や
マタニティマークはいつ、
どこでもらうの?
妊娠が確定すると交付される母子手帳。赤ちゃんの心拍が確認できると、病院の医師や助産師から指示があり、各自治体に妊娠届出書を提出すると交付されます。また母子手帳をもらう際には妊婦健診の補助券も発行されるので活用しましょう。妊婦健診の時にこの補助券を窓口に提出すると、費用から助成額が差し引かれます。
また妊娠初期は見た目では妊婦であることがわからないので、マタニティマークを付けるのがおすすめです。体調が悪くなったり事故にあったりして病院に運ばれたときに救急隊員や医師に妊娠中であることが伝わり、適切な処置を受けやすくなります。
マタニティマークは母子手帳の交付の際に一緒にもらえることもあります。またアカチャンホンポなどのマタニティーやベビー用品の専門店、ベビー雑誌の付録などでも入手できます。
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