アンケート
産休を
いつから取った?
アカチャンホンポが先輩ママたちに取ったアンケートでは、出産予定日の6週間前から産休を取ったという人が一番多い結果に。次いで多かったのが妊娠6~8カ月。この答えの人は、事前に有給休暇を消化してから、という人が多かったようです。
重いお腹を抱えてのお仕事がやっと終わり、
ほっとひと息つく産休。
ゆっくり体をいたわりつつ、出産・産後の準備にも
本格的に取り組まないといけないのがこの時期。
産休は、いつから取れるのか、どんなことに気をつけて
産休中にどんなことをしておくべきか、
詳しくご紹介します。
香川医科大学卒業。大阪警察病院、大阪府立母子保健総合医療センター等を経て、大阪大学医学部博士課程修了。現在は泉州広域母子医療センター長、りんくう総合医療センター産婦人科部長。産科医にしてジャズピアニストでもあり、産婦人科を舞台とした漫画『コウノドリ』(講談社)の主人公のモデルにもなった医師。
労働基準法では、産前休業は出産予定日の6週間前から、産後休業は出産の翌日から8週間まで取れると決まっています。ただ、予定日より7週間以上前でも体調が悪かったり、経過が心配な場合は、早めに産休に入れるよう職場で相談してみましょう。また双子など多胎妊娠の場合はもう少し前、予定日の14週間前から産休を取得できます。
育休は、女性は産後休業が終わった翌日から子どもが1歳になる誕生日の前日まで取得できます。男性は、子どもが生まれた日から1歳の誕生日前日まで取得できます。
また保育園の空きがなかったり、配偶者の死亡・ケガ・病気などの理由がある場合は、育休は最長2歳まで延長することもできます。
アカチャンホンポが先輩ママたちに取ったアンケートでは、出産予定日の6週間前から産休を取ったという人が一番多い結果に。次いで多かったのが妊娠6~8カ月。この答えの人は、事前に有給休暇を消化してから、という人が多かったようです。
まずは勤務先に産休・育休の申請を。申請の期限は休業開始予定日の1ヵ月前までと法律で定められていますが、手続きなどは勤務先によって違うので事前に確認する必要があります。
また育児休業を取る場合は、産前休業の前か産前休業中に申請しなければならないので早くから準備しておくといいですね。
こうした申請以外にも、産休・育休中は仕事を他の担当者に代わってもらわなくてはいけないため、引継ぎが必要。上司に相談しながら、産休開始に合わせて余裕を持って引継ぎの計画をしましょう。
そして産休1ヵ月前を切ったら、社内外への挨拶も忘れずに。社外の人には最終出社日や後任者をきちんと伝えておきましょう。
せっかくのお休み、あれもこれもしたい!となるかもしれませんが、妊娠も後期になると、さまざまなちょっとしたトラブルが体に現れることもあります。お腹の赤ちゃんのためにも、まずはママが無理せずゆっくり過ごすことを大切にしましょう。その上で、余裕を持って入院や産後の準備を始めましょう。具体的には、以下のようなことをしておくのがおすすめです。
この時期になると寝つきが悪くなったり、眠りが浅くなることも。寝るときは横向きで苦しくない姿勢を工夫したり、昼寝で睡眠不足を補うようにしましょう。気になる貧血を予防するためには鉄分の豊富な食材を積極的にとることも大切。食事でとるのが難しい場合は、市販のマタニティ用サプリを活用しましょう。またマタニティ向けの軽いエクササイズやウォーキングなどの運動を無理のない範囲で行っておくと、出産に必要な筋力や体力がつくのでおすすめです。腰痛や冷えを予防するためには、重くなったお腹をサポートしてくれる妊婦帯やマタニティガードルなどを利用するとよいでしょう。
産前から産後まで長い間使える
ママや赤ちゃんにおすすめアイテム。
ちょうどいいサポート感。
装着も調節もカンタン。
赤ちゃんが生まれると歯科に行く時間がとりにくくなります。歯の治療は赤ちゃんを抱っこしたまま受けることはできないので、通院のたびに預け先が必要になるからです。またお腹が大きくなるほどあお向けになるのが辛くなるので、なるべく早い週数のうちに歯の治療は終わらせておきましょう。
なお、妊婦さんに悪化した歯周病があると、早産や赤ちゃんが小さく生まれるリスクが高くなるというデータもあります。こうしたリスクを防ぐためにも、妊娠中は歯科検診に早めに行きましょう。
平日の日中に行われることが多い両親学級へも、産休中なら行くことができます。陣痛が起きたときの対処法、出産時の呼吸法、赤ちゃんのお世話の仕方などを学べるので、出産への不安を取り除くためにも機会があれば、参加しましょう。ただ、人との接触機会を避けるため、今はオンラインなどでの実施をしているところもあります。状況に合わせて参加することをおすすめします。
なかなか外出ができない、両親教室が開催されていない、という不安を抱えておられる方も多くいらっしゃると思います。アカチャンホンポでは、赤ちゃんと過ごす毎日に必要なお世話をお家で一緒に学べるオンライン講座シリーズを公開しています。
里帰り出産を考えている人は、産休が始まる34週目を目安に転院先で妊婦健診を受けておきましょう。特に長距離を移動するのはママの体の負担になるので、なるべく早い週数で移動するのがおすすめ。飛行機を使う場合、妊娠中の乗客は医師の診断書の提出が求められる場合もあるので、あらかじめチェックしておいて。
チャイルドシートは出産後、退院して車で移動する場合、必ず車につけておかなければなりません。赤ちゃん専用のベビーふとんセットや、ベビーベッドなどは、赤ちゃんとおうちに帰ってきたらすぐ必要になります。もちろんベビーウェアやほ乳びん、おむつなども赤ちゃんが生まれたらすぐに必要になるものです。生後すぐの赤ちゃんとは外出は難しく、お買物にも行けないので、退院後すぐ必要になるものは必ず出産前に準備を済ませておきましょう。
予定日が近づいてくると、いつお産を迎えてもおかしくないので、早めに入院に必要なものの準備を。産院から必要なもののリストを渡されるので、それをもとに準備します。授乳クッションや会陰切開の傷が痛むときに使う円座クッション、入院中にママが着るウェアなど借りられる場合もあるので、産院に確認しておきましょう。
立ち会い出産を希望している人は、出産予定日近くになったらパパがいつでも休暇をとったり早退したりできるよう、早めに準備しておくのがおすすめ。また、パパは当日に備えて出産の流れを頭に入れておくと、落ち着いて立ち会い出産に臨めるかも。
陣痛や破水でいよいよお産となったら、自分で車を運転することはできず、歩いたり公共交通機関に乗ることも困難になります。いざというときのために、家族の誰かに車で連れて行ってもらうのか、タクシーを使うのか、あらかじめ考えておきましょう。タクシーを使う場合は、陣痛が来たときに優先的に配車してくれる「陣痛タクシー」に登録しておくと便利です。
産後は赤ちゃんのお世話でなかなか外出できず、のんびりする暇もないので、産休中に行きたいところに行っておこうとする妊婦さんは多いもの。ただ、産休に入るといつ出産になってもおかしくないので、遠出は控えるのがよいでしょう。タクシーなどを使ってすぐ出産予定の産院へ行ける距離でおでかけを楽しんで。さらに以下のリストのような持ち物を持ち歩き、外出先で破水などが起きても大丈夫なようにしておきましょう。
車の運転はお腹を圧迫する危険性があるので特に臨月は避けましょう。おでかけは家族が運転する車かタクシー、または公共交通機関を使って。また、車やタクシーの移動なら渋滞に巻き込まれそうな時間帯は避け、公共交通機関の場合も車内が混雑する時間帯は避けましょう。
妊婦さんは食中毒を起こすと使用できる薬が限られます。特に妊娠後期は重症化するリスクが大きくなってしまいます。産休中に外食をするときは、衛生管理面にも気を配りながら店を選びましょう。
外出先で陣痛や破水が起こってしまったら、まずは出産予定の産院に連絡。状況を伝えてどう対処すべきか指示をもらいましょう。そのまますぐ産院に向かうことになったら、家族の運転する車かタクシーで産院まで移動。破水している場合は座席にレジャーシートかビニール袋を敷き、その上にバスタオルを敷いて座りましょう。
このように突然出産になることもあるので、母子手帳は常に持ち歩くのがおすすめ。バスタオルやレジャーシートも用意しておきましょう。
産休中は気をつけなければいけないこともいろいろありますが、心身ともにゆったりリラックスして過ごし、出産に備えましょう。