葉酸の1日の必要摂取量は
妊娠前に比べて
妊活中や妊娠初期の女性は、普段に比べて葉酸の必要量が1.8倍にも増えます。
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」及び文部科学省「食品データベース」より算出。
葉酸は、妊婦さんにとって摂取してほしい
大事な栄養素。
妊娠超初期、妊娠初期はもちろん、
実は、妊娠前から摂る方がよいことをご存知ですか?
その理由・働きや「葉酸」が多く含まれる
食べ物などをご紹介します。
香川医科大学卒業。大阪警察病院、大阪府立母子保健総合医療センター等を経て、大阪大学医学部博士課程修了。現在は泉州広域母子医療センター長、りんくう総合医療センター産婦人科部長。産科医にしてジャズピアニストでもあり、産婦人科を舞台とした漫画『コウノドリ』(講談社)の主人公のモデルにもなった医師。
葉酸はビタミンB群の一種で代謝に関係し、DNA・RNAやタンパク質の生合成を促進する栄養素。細胞の生産や再生を助けて体の発育に役立ちます。細胞の分裂や成熟にも大きく関わるため、特に胎児にとっては重要な成分です。
葉酸は、妊娠前から十分に摂ることで、お腹の赤ちゃんの脳や脊髄(せきずい)の発達異常である「神経管閉鎖障害」のリスクを減らすことができるとされています。
子宮内の赤ちゃんの脳や脊髄のもととなる神経管に障害が起こる先天異常。神経管は板状のものの両端がくっついて閉鎖し、管状の形ができるのですが、赤ちゃんの成長とともに頭の方は脳、お尻の方は脊髄になります。その一部がうまく閉じないために起こる病気です。神経管の頭側に障害が起こった場合、脳が形成不全となって「無脳症」となり、流産や死産の割合が高くなります。お尻側に障害が起きると「二分脊椎」となり、さまざまな神経障害が起こる可能性が出てきます。
というのも、赤ちゃんの神経系は妊娠初期から作られ、先天異常は妊娠7週間頃までに起きるからです。7週頃というとやっと妊娠がわかる頃なので、妊活中から摂っておくことが大切。また、その後も妊娠後期にかけてきちんと摂り続けることをおすすめします。
葉酸が多く含まれる食べ物は、ほうれん草、モロヘイヤ、アスパラガス、ブロッコリー、枝豆、いちごなど。通常の生活では、日本人の平均的な摂取状況は十分だといわれています。ただ、妊娠を計画している女性や妊娠中の女性は、必要な量が普段の約2倍に。このため厚生労働省でも、食品にプラスしてサプリメントで400マイクログラムの葉酸の摂取を推奨しています。ただしサプリは食品より体内に吸収されやすいため、摂取量を守って上手に利用しましょう。
必要以上にサプリメント等で過剰に摂取すると亜鉛の吸収阻害などを起こす可能性があります。また、ビタミンB12欠乏による神経障害の発見が遅れる危険があります。葉酸自体に毒性はなく、過剰摂取しても、排泄されるため他の水溶性ビタミン と同様に過剰症は問題にならないと言われていますが、 1日の耐容上限量は 30歳~49歳 男性女性ともに1,000μgを超えないことが推奨されています。
通常の食生活で、葉酸が不足・欠乏することはほとんどありませんが、摂取不足状態が続くと造血機能が異常をきたし、巨赤芽球性貧血や、神経障害、腸機能障害などのおそれがあります。また、口内炎、皮膚異常、動脈硬化を引き起こす可能性もあるため、注意が必要です。
妊活中や妊娠初期の女性は、普段に比べて葉酸の必要量が1.8倍にも増えます。
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」及び文部科学省「食品データベース」より算出。
健康な体づくりが妊娠につながる妊活中や、妊娠中、特に赤ちゃんの体が活発に形成されていく妊娠超初期、妊娠初期は、葉酸以外にも栄養バランスのとれた食事を心がけたいもの。葉酸以外にも、下記のような栄養素を積極的に摂りましょう。
妊娠中は妊娠前の約3.1倍必要に。血液の材料となり、不足すると貧血気味になります。妊娠中はママから赤ちゃんに血液を通して栄養が送られるため、積極的に補いましょう。鉄分を多く含む食品は、牛肉やアサリ、納豆、小松菜、ナッツ類、海藻類などです。
エネルギーの代謝に欠かせない栄養素で、慢性的に不足するとママがウェルニッケ脳症という命に関わる脳炎を起こすこともあります。ビタミンB1は豚肉、そば、マダイなど、ビタミンB6はカツオやサケなど、ビタミンB2はブリやモロヘイヤなど、ビタミンB12はカキやアサリ、サバなど、ナイアシンはたらこや鶏胸肉など、パントテン酸は鶏ささみ肉、納豆などに多く含まれています。
※魚を食べる際は刺身は控え、加熱して食べましょう。妊娠中は免疫力が低下するため、生魚は食中毒のリスクが高まります。
鉄分の吸収を助けます。特に野菜類の鉄分はそのままでは吸収されず、ビタミンCの助けを借りて体に取り込まれます。また細胞と細胞の間を結ぶコラーゲンを作るためにも不可欠で、皮膚や粘膜の健康維持に役立ちます。柑橘類をはじめとする果物や野菜、芋などに多く含まれます。
体内の多数の酵素に含まれ、細胞の成長や分化に関わるミネラル。多くの成人女性が十分に摂れていないといわれる栄養素です。細胞分裂を助け、赤血球作りにも欠かせません。亜鉛はカキや赤身の肉、鶏肉、カニなどの魚介類、豆類、ナッツ類などに含まれています。
赤ちゃんの骨格づくりに不可欠。日本人女性全体に不足しがちな栄養素です。摂取量が足らないと、赤ちゃんに必要なカルシウムがママの骨から取られることになってしまいます。カルシウムを多く含むのは、乳製品や魚介類、大豆製品、ナッツ類、海藻類などです。
妊娠のために、逆に摂ってはいけないものもあります。特に喫煙は「流産率が2倍になる」「早産率が1.5倍になる」「低出生体重児になる」など深刻なリスクがあります。またアルコールは赤ちゃんの脳の発育を阻害する「胎児性アルコール症候群」のリスクを高めることに。さらにカフェインは、摂りすぎると貧血気味になったり、胎盤への影響や出産時の低体重などのリスクがあるといわれています。
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全国のアカチャンホンポからお店を探す葉酸の摂取不足が続くと血液を作る機能に異常が起こり、「巨赤芽球性貧血」という貧血症状が起きたり、神経や腸の機能に障害が起きたりします。また、口内炎や皮膚の異常、動脈硬化を引き起こすこともあります。また妊娠初期に葉酸の摂取が不足すると、胎児の先天異常である神経管閉鎖障害の発症リスクが高まってしまいます。通常の生活なら日本人の平均的な摂取状況は十分といわれ、不足の心配はありませんが、妊娠中は必要な量が普段の2倍になるので注意が必要です。
葉酸は血液を作る際に重要な役割を果たす栄養素。ビタミンB12とともに赤血球の生産を助け、「造血のビタミン」とも呼ばれます。DNAやたんぱく質の合成にも関係し、細胞の生産や再生を助ける働きがあるため、赤ちゃんがお母さんのお腹の中で育っていく際にも非常に大切な栄養素です。妊娠初期には胎児の脳や神経管、心臓などの体の重要な部分が形成されるため、特に多く葉酸が必要とされています。妊娠前から葉酸を十分に摂取すると、胎児の脳や脊髄(せきずい)の発達異常である神経管閉鎖障害のリスクを減らしてくれることがわかっています。
葉酸が豊富に含まれる食べ物は、焼きのり、ほうれん草、モロヘイヤ、アスパラガス、ブロッコリー、枝豆、いちごなど。100g当たりの葉酸の量は、以下のようになっています。なお葉酸は、ゆでたり煮たりすると溶け出してしまう水溶性ビタミンのため、生で食べられるものや炒めもの、揚げものの方が多く摂りやすいといわれています。また熱にも弱いので、加熱時間は短めの方が効率的に摂取できます。
通常の食べ物から摂る分には、健康に悪影響が出る心配はないとされています。また葉酸自体に毒性はなく、過剰摂取しても排泄されます。ただし、サプリメントなどの食品以外では過剰に摂取しないよう注意が必要。1日に摂取する「耐容上限量」を超えてしまうと、亜鉛の吸収阻害を起こしたり、ビタミンB12欠乏による神経障害の発見が遅れてしまう可能性があります。1日の摂取量は、男女ともに18~29歳なら900㎍、30歳~49歳なら1,000㎍を超えないことが推奨されています。
妊娠を計画中の女性、妊娠初期の女性は葉酸の必要量が大幅に増えるので、食品にプラスしてサプリメントも活用することが推奨されています。ただし、通常の食べ物から摂れる葉酸とサプリメントや葉酸添加食品から摂れる葉酸では体内で利用される割合が異なり、それぞれメリット・デメリットがあることを覚えておきましょう。食品から摂れる葉酸はほとんどが「ポリグルタミン酸」型。代謝過程や調理で利用率が低下しますが、過剰摂取の心配はほとんどありません。これに対し、サプリメントなどに含まれる葉酸は「モノグルタミン酸」型。体内での利用率が高く、量を守らないと過剰摂取になりがちです。
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